国見ヶ丘で朝日を待つあの時間、参加者全員が東の空に集中していた。太陽が昇る瞬間を逃すまいと、誰もが同じ方向を見つめていたのだが、その中でただ一人、北側の空に目を向けた人がいた。その人が見たのは、なんと“龍の形をした雲”。あとで聞いたとき、全員が「え、そっちにそんな雲が出てたの?」と驚いたほどだ。
龍雲は昔から吉兆とされ、運気の転換や新しい流れの象徴とも言われる。もちろん科学的に証明できるものではないが、旅の流れや参加者の意識の高まりを考えると、単なる偶然とは思えない不思議さがあった。誰も気づかなかったのに、その人だけが自然とそちらを向いたというのも象徴的だ。
旅には、こうした“意味深い偶然”がつきものだ。見た人にとっては特別なメッセージとなり、見られなかった人にとっても、物語として心に残る。高千穂の旅は、そんな小さな奇跡が積み重なっていく時間だった。



























SNS