富が集まり、庶民の心をつかめばつかむほど、立派な神殿が建てられます。それは立派であればあるほど、信仰を裏付ける感動を信者に呼び起こします。僧侶たちの豪華な法衣や寺院の調度類はどうしたことでしょうか。初代の教祖や、聖人・覚醒者たちは、天界からこの光景をご覧になったら、どう思われるでしょう。
宗教が信仰の力で、文化や芸術に貢献してきたことは、確かに素晴らしいものがあります。しかし宗教が権力誇示の道具になることを避けてほしいがために、先に挙げたイエスの言葉があったのではないでしょうか。何も見えない虚空に向かって祈るより、神秘的な偶像に祈りを捧げる方が、わかりやすいということもあります。しかし、神は自分の内にあったと認識すれば、どうして偶像を拝する必要があるでしょうか。
真の信仰者とは、自分の中に神の声を見出すことのできる人ではないかと思います。たとえどの宗教に属していようが、自分の内なる声に忠実な人のことなのです。
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