日本は「元号」という伝統を守ることができるのか―。そこには、やはり「皇室」と「天皇」の存在があるでしょう。日本の天皇は、中国の皇帝や朝鮮の王とは性質がまったく異なります。彼らが民衆を搾取の対象として私物化していたのに対し、天皇は天下国家を私物化するどころか、財産すら持っていません。支配者や権力者でもなく、天皇は国家・国民の象徴です。
天皇最大の役割―それは「国民のために祈ること」です。要するに、天皇のために国家・国民が存在するのではなく、国家・国民のために天皇が存在している。「無私」という天皇のあり方は、日本にとっての宝ものにほかなりません。
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