天野 仁氏
フーチ 95%
宇宙は愛に満ちている
私はこれまでずっと物理学にかかわってきました。世間一般の常識からしますと、まったく科学者らしからぬ物言いですが、心から「宇宙は愛に満ちている」、と思わないわけにはいきません。
これは、科学者だからこそ、そう言えるのだとも思っています。物理学を学んで研究すればするほど、私たちを生んだ宇宙を支配している法則の数々が、美しい数字の式によって見事に表現され、いかに整然と説明されるかという事実に、まったく圧倒されてしまいました。こういう美しさは、人類にセットされた感性を刺激する調和の感覚です。
どういう表現が適切かは別として、すべての愛とよばれるもの、美なるものは、同じ宇宙進化の過程において生じてきたものだということから、そういうふうになっているのではないでしょうか。
宇宙万物が、私たちの感覚器官をも含めて、すべて同質の素粒子からできているという事実も、このことを裏づけていると思います。
最新の素粒子論として、超弦理論という考え方が物理学者の間に広まってきました。そのうえ、物理学の二大理論である相対性理論と量子力学を、統一的にとらえることができそうな究極の理論です。
人の身体も星々と同じ素粒子からできている
私たちの身体をつくっている原子や素粒子は、そのむかし、星の中心部をつくっていたのかもしれません。ある惑星の表面の花びらだったかもしれません。ただ、宇宙空間に、なんとなく、ただよっていただけかもしれません。
私たちの身体をつくっている素粒子も、いま空を見上げれば光って見える天体をつくっている素粒子も、みんな同じ仲間です。
・・・・SZM
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