2019年1月8日

日本の論点2019~20年
大前 研一氏
フーチ 80%
 地方へ権限を委譲する「道州制」で世界から繁栄を呼び込むことのほうが現実的。ブラックマンデーは何度でも起こる。アメリカ経済は好調なのに、株価暴落の理由。服を買う必要がない、暴れる市場の“3分の1”が消滅した理由。



GAFA
渡邊 哲也氏
フーチ 95%
 米中貿易戦争が過熱するなか、国家対国家の陰に隠れているものの、1つ忘れてはならないのが、「グローバル企業(多国籍企業)」の動向です。GAFA―グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンといった、いわゆる「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業が、「ビッグデータ」を集め、データ覇権を確立しようとしています。
 GAFAの時価総額は4社で3兆ドルを超えています。これは英国やインドの国内総生産(GDP)を上回ります。ちなみに日本のGDPはドル換算だと約4兆8700億ドルなので、GAFAの時価総額がどれくらい大きいかイメージできると思います。
 プラットフォーム(基盤)とは新しい時代のインフラのことです。世界の人や企業が、生活するうえでも仕事をするうえでも使わざるをえない、便利なハードやソフトを提供してくれます。グーグルの検索エンジン、アップルのIPhone、フェイスブックのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、アマゾンのECサイトを、今さら拒否することができる人は少ないのではないでしょうか。
 言うまでもなく、データを独占し市場を支配すれば大儲けができます。「ビッグデータ」が「新しい石油」と言われる所以です。各種プラットフォームを制する者が世界を制する、というのが「データ覇権」の世紀です。
 トランプ大統領はアマゾンやグーグルなどの企業のあり方自体を批判し、「数線の小売業を廃業に追いやっている」と非難しています。実際、米国流通大手の一時は「オモチャの帝王」と言われたトイザらスや、百貨店のシアーズも破産に追い込まれました。
 最近になってようやく、クラウドファンディングのような形で資金集めができるようになりつつあります。それでも、米国に比べるとだいぶ遅れています。米国の場合はファンディング段階、いわゆる企画書の段階でファンドを募ることができます。アイデアだけでも、他人資本によるビジネス構築ができるモデルをアメリカはつくっています。
 一方、周知のように日本は少子高齢化で生産人口が減少しています。この労働不足を新興国で補うのではなく、米国などの先進国で補う。そうすれば、知的財産権も守られ、米国の保護の対象にもなりうるわけです。
 もう一つは日本の中国投資をリスクマネジメントできる範囲に抑えることです。いざとなったら「切り捨て」できる範囲の最低限の投資にとどめ、必要であれば規模を縮小します。そして、それで生まれた余力を米国など消費地に近い先進国に移すのです。





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