2018年6月30日



シンギュラリティ・ビジネス
齋藤 和紀氏
フーチ 90%
      2045年を先取りせよ!
 日本では、カーツワイルの予言をしたシンギュラリティのことを「AIが人類の頭脳を追い越すポイント」だと理解している人が少なくありません。コンピュータ技術の専門家でも、そのように説明している人がいます。
 しかし、そうだとすると、何をもって「AIが人間を抜いた」というのかよくわかりません。たとえば「アルファ碁」は二○一六年三月に、世界最強と目されるプロ棋士のイ・セドル九段に勝ちました。囲碁という分野に限定すれば、「AIが人間を」抜いたということもできます。

 また、機械翻訳の精度もこのところ急速に向上しています。最近も、カメラを向けただけで文字をたちどころに翻訳してくれるグーグルの「リアルタイム翻訳」が登場して、広く注目されました。「アルファ碁」と違い、こちらはまだプロの翻訳家にはかなわないとはいえ、人類の平均的な翻訳能力よりは上かもしれません。これも限定的な意味では「人間を追い越した」といえるのではないでしょうか。

 人間の能力が根底から覆る大変革。生命は四○億年前から「収穫加速の法則」で進化してきた。四○億年前に誕生した生命は進化をくり返して人類の祖先となり、それが私達ホモ・サピエンスに進化しました。ある進化がほかの進化と結びつくことで、進化のペースがどんどん速くなったのでしょう。単細胞生物が多細胞生物になるまでには長い時間がかかりましたが、いったん多細胞生物ができると、短期間のうちに「カンブリア紀の大爆発」と呼ばれる身体設計の多様化が起きています。



二○二○年代には「プレ・シンギュラリティ」が
訪れる
 また、二○四五年と予測されるシンギュラリティが起こるかどうかはともかく、二○二○年代にコンピュータの集積度が人間の脳を超えることはほぼ間違いないであろうと予見されています。日本のスーパーコンピュータ開発の第一人者でもある齋藤元章氏は、「エクサスケールの衝撃」という著書の中で、そのポイントのことを「プレ・シンギュラリティ」と読んでいます。

 齋藤氏はその本の中で、これから約10年のうちに、六リットル程度の箱の中に地球の人類七○億人の脳の総量と同じだけの性能を持つコンピュータを収められると予測しましたカーツワイルの予測では、二○三○年代には人類の脳の総量の一○億倍ものコンピュータ性能が毎年生み出されます。

エネルギー問題を根本的に解決する

ただひとつの方法
 エネルギー問題を解決する道は、ただひとつ。太陽エネルギーの全面的な活用以外にありません。そもそも地球上のエネルギーは、すべて太陽が源泉です。かつてエネルギーの主力だった石炭も、現在の主力である石油も、太陽から地球に降りそそいだエネルギーが形を変えたものにすぎません。風力発電や水力発電などのいわゆる「再生可能エネルギー」もそうです。ソーラーパネルの進化でエネルギーの価格はゼロに。


ソーラーパネルにムーを取り入れる。
 エネルギーただに近い、今の600倍以上の集約。
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